手足が冷たい、目をつぶったら死ぬ

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明日が棚卸しで商品を全て片付けて大掃除をする日なので今日は売り尽くしセールだった。
売り尽くさないといけないのでどんどん値引きしていくんだけど、お客がたかってきて「これは安くなるのか」「さっきカゴに入れたやつがあるからそれにもシールを貼ってくれ」と口々に言う。
当店にはカットすいかが7種類あるのだが、ひとつずつやっているのに「これはまだか」「これはいくらになるんだ」と聞いてくるので神でなくても人類に失望するなあと思った。

人が集まってくるので身動きが取れないし、それで固まっていると四方八方から質問が飛んできて、頭の中はジョジョ3期のインドで乞食にバクシーシバクシーシと言われているシーンでいっぱいになった（ちなみに自分はジョジョをそこまでしか読んだことがない）。
最終的にこれ以上値段を下げないと言っているのに周りが持って待っているからとわざわざ売り場から桃のパックを持ってきて下げろ下げろと言うお客に囲まれたところを社員に引っ張りだされて救出された。
人間の欲は醜い、なにが節約は賢い主婦の知恵だ。

そんなこんなで帰ってきたら洗面所に自動で泡が出る機械が置いてあった。
どうしたのこれ、と母に聞くと「ん？ ナイショ」と言われてしまった。
母はなんでも秘密にしたがる。

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