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4月3日

最高の休日、最初に休日。いしいしんじと柴田元幸のトークイベントに行ったぞ。トークイベントという催しに行ったことがない。そういうわけで初めてのトークイベントだったのだけど、楽しかった…。名古屋パルコの本屋の一角にある喫茶コーナーを会場として準備してあり、トークイベントという言葉から想像していた通りの感じでうれしくなってしまった。最初に柴田元幸による自身の訳した短編の朗読。リン・ディンによる「洞穴」、マジョリティへの皮肉に満ち満ちたお話をさらさらと読んでいく。その次にいしいしんじによるその場小説の披露。そしてその合間合間に柴田元幸も即興で短編を訳して交互に読んでいくというなんとも豪華なコーナー。その場、ということでいつもその会場からモチーフを得ていくと言っていたが、どうやら今回は「世界は開かれている」というイベントタイトルから持ってきたらしい。いつも講義室の最前列に座っている世界くんの背中を見る私のお話だった。即興で訳された短編はカナダ人小説家(名前を忘れてしまった)によるもので17年前に失踪した妻が帰ってきたがコミュニケーションができず気をやってしまう夫の話。これが本当にすごかった。プロの小説家とプロの翻訳家が目の前で作品を作り上げていき、それを披露してくれるというの、贅沢すぎる…。特にその場小説は文字を読みながら書いていくのだけど、一度も消しゴムを使わないのだ(最後サイン会があって自分の名前を書いてもらう時に間違えてしまい、そこで初めて「すいません、消しゴムありますか?」と聞いたぐらいだ)。書きながら何パターンか言葉が思い浮かぶのだと簡単そうに言っていたが、そんな簡単であってたまるか…。翻訳も翻訳で、初見なのに呼吸をするように訳していく。「10分で訳せるギリギリの量だったので若干焦った」と言っていたのでおそらく本当に即興だったのだと思う。プロの力、おそろしい…。特に驚いたのが、その場小説で生まれつき舌のないベトナム人留学生が登場したと思ったら、次に回ってきた翻訳のターンで気をやった夫がはさみで舌を切り取ってしまうシーンがあったところ。順番としてはその場小説のほうが先だし翻訳も原作があるので、どちらかがどちらかをなぞったということはないのに偶然のシンクロニシティが起きていた。後半はいしいしんじが私物の蓄音機を持ち込んで3枚のレコード(SP盤)を回してスタート。リトル・リチャード、ディヌ・リパッティ、スタン・ゲッツというジャンルの全然違う3枚を流したのだけど、どの音も生々しくすぐそばで鳴っているように聴こえて、蓄音機しゅごい…となる。ディヌ・リパッティの主よ、人の望みの喜びよよかったなあ…。一緒に来ていた後輩が今度リトル・リチャードのCDを貸してくれるということで楽しみ。まるでなにかいいことがあったような演奏のスタン・ゲッツも聴いていて楽しかった。たぶん村上春樹大好きかつジャズも大好きおじさんの父がCD持ってるんじゃないかなあと思うのでつついてみることにする。その後質疑応答も交えつつお互いの持つ作品への向かい合い方、音楽の話などをして予定時間を30分オーバーして終了。いしいしんじは小説を書くことについて「内から湧きだすことばを書くというよりは、向こう側にあることばをどうにかしてこちら側に持ってくるという感じ」「向こうから降りてくるのを待たないといけないし、小説を書いていないときのほうが日常の不安や気がかりなことが気になってしまうので、書き終わりより書きはじめのほうがたいへん」というようなことを言っていた。それから「書いているときはそのお話の舞台が当然のように存在していると思い込んで書いているので、まだ統合できてはいるものの統合失調症に似た状態にある」といった、作家らしい感覚についても話していた。終了後はサイン会をやっていたのでその場である一年を買ってサインしてもらった。絵も描いてくれるとのことでうさぎの絵を描いてもらったぞ。しかも3匹もだ! おふたりのサイン会があるって知ってたら家にあるMONKEYを借りてこればよかったな…家にあるだろうから買ってダブらせるというものどうかと思うし…。お土産にその場小説の原稿のコピーを1枚もらった。うれしい、スクラップブックに挟んでおこう。最近スクラップブックに綴じるのサボり気味だ。というわけで前述の通り後輩にCDを借りる約束をして一度解散。いしいしんじを教えてくれた子なので今日のイベントのこと知って即誘ったのだけど、誘ってよかった…いいイベントだった…。アンプ代もちゃんと渡せたぞ。家には夕飯を外で食べてくると伝えてあったので適当に大須をぶらついて定食屋でロースカツ定食を食べました。おいしかった…。気分がよかったので中瓶も空けてしまったよ。定食屋にふらりと入ってビール瓶を空けるという実績が解除されたぞ。時間が早かったので暇そうにしている店主のおじさんがよかった。ぼんやりTLを見ていたら砂場のライブを観に来たというまた別の後輩のpostを見つけて、酔って判断力の落ちた頭で即行くことを決めて鶴舞まで向かう。鶴舞公園で満開の桜を見ることができてちょっとうれしい。本当に花の盛りというぐらいの満開で綺麗だったなあ。ちょうどトイトイトイが始まる直前に着くことができたので観たけど、トイトイトイほんといいな…。ハッピーで力強い女性ボーカルはいい…とてもいい…。以前のサーキットイベントで観て一発でサイコー! って思ったバンドだったのでまた観ることができてうれしい。トリ前なのにアンコール。そしてトリに砂場。弦が2本も切れてしまうというアクシデントがありつつも新曲を交えてやりきった。めちゃくちゃかっこよかった…。曲の途中で弦が切れてしまい、ふっきれてハンドマイクで歌うナツキさんよかった。「よかった…」「明日からもまた生きられるね」と言い合い後輩と解散して帰宅。めちゃくちゃ遊びまわった1日だった。雨が降るらしいという予報を見ていたので傘を持っていったけど、結局一度も降ることがなく荷物になってしまったなあ、とか思っていたら最寄り駅に着いたときにしこたま降っていた。大変な思いして持ち運んでいてよかった…。特に本も持っていたので傘があって助かった。家に着いたのが23時で、こんな時間から日記書いてたら絶対寝る時間なくなる! と思ったので帰りの電車から書き始めて風呂でも書いてどうにか1時前には終わらせることができた。明日も仕事だぞ! 後輩たちもありがとうね! ふたりともちゃんと生きてね! 生きてまた遊ぼうよね!

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