手足が冷たい、目をつぶったら死ぬ

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後輩を引き連れてカラオケに行った。
みんな人の目を見て話せない人間なのでとても居心地がいい。
それぞれ歌いたい歌を歌うだけ歌って満足したと思う。

朝の電車がどうやら濃霧で遅れていたらしいが、この辺りはあまり霧らしいものは出ていなかった。
どうにも気象の話になると近隣の地域とあまり噛み合わないことが多い。

開店前のカラオケ屋に大学生ぐらいの人間がポツポツと集まり始めては話しているのを横目で見て「オフ会…」などと考えながら立っていた。
一番乗りだったのでiPhoneをいじりながら待っていたら、後輩がやってきてちらっとこちらを確認すると彼もまたiPhoneをいじり始めたので、「うむ、それでよい」と思った。

カラオケを終えてそのまま夕食を食べたが、みんな人の目を見て話せない人間なので驚くほど静かな食事だった。
「通夜振る舞いみたいだな」と考えながら食べていたが、後輩の1人が「まるでアメリカのクリスマスの食事みたいですね、敬虔なキリスト教徒の」と言ったので、発想の違い！ と思った。
口を開くと暗い話しか出てこないので動物の話をしてお開きとなった。

人の目を見て話せない人間は目を見なくてもいい動物がだいすき！

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